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映画 《 評決 》

評決
 1983年日本公開のアメリカ映画。本来、弱者のためにあるはずの法律が、強者によって利用され、弱者を追い詰めてゆく・・・。一体、法とは何なのか、そして正義とは?法律に、正義に苦悩し、自身の信念と勇気に立ち上がる初老の弁護士を描く。

 監督: シドニー・ルメット/出演: ポール・ニューマン、シャーロット・ランプリング、ジェームズ・メイソン 他。


星解説
 1980年に発表されたバリー・リードの同名のベストセラー小説が原作。リードはボストンを拠点にした著名な弁護士で、小説は彼が実際に見聞した医療過誤訴訟をモチーフにしたものである。
 
 映画は当初、アーサー・ヒラー監督、ロバート・レッドフォード主演を予定していが、ヒラーが創作上の意見不一致を理由に降板し、レッドフォードも彼のイメージに合わないアルコール依存症の人物を演じることに難色を示したため、企画は頓挫した。脚本もスタッフを満足させるものがなかなか完成せず、途中で何回も書き直されることになった。最終的に、監督にはシドニー・ルメットが、主演には、レッドフォードとジョージ・ロイ・ヒル監督の下で二度共演したことのあるポール・ニューマンが起用されて撮影が開始された。監督に決定したルメットが選んだ脚本は、皮肉にも最初に没になったデヴィッド・マメットのものだった。

 本作品でニューマンが見せた演技は、彼の最高のパフォーマンスの一つだとして批評家たちから広く賞賛を集めた。ニューマンは映画中の彼の役柄について、「自分の長いキャリアの中で初めてポール・ニューマン以外の人物を演じた」ものだと述べた。同年度のアカデミー賞で作品賞を含む5部門にノミネートされたが、『ガンジー』相手に苦戦し受賞には至らなかった。

評決


星あらすじ
 フランク・ギャルヴィン(ポール・ニューマン)は、弁護士だが、昼間から酒を飲み、新聞の死亡欄で係争問題が起こりそうな事故死を調べては、その葬式にもぐり込み名刺を置いてくるという荒れた生活を送っていた。昔の彼は違っていた。一流大学の法科を主席で卒業し、権威ある法律事務所に勤務するようになった彼は、すぐにボスの娘と結婚しバラ色のエリート・コースを歩んでいた。それが先輩の不正事件に捲き込まれ、彼が買収工作の罪をきせられ逮捕されるという事態に陥ってしまった。クビになり妻とは離婚、全てを失った彼は、そのまま転落の一路を進んでいった。
 
 よき理解者の老弁護士ミッキー(ジャック・ウォーデン)ですら、今のギャルヴィンには手を焼いていた。そのミッキーが、ギャルヴィンにある事件をもってきた。その事件とは、出産で入院した女性が、麻酔処置のミスで植物人間になってしまったという、医療ミス事件だった。披害者の姉夫婦が、その病院、聖キャサリン病院と、担当の医師2人を訴えたのであった。原告側の証人である大病院の麻酔科の権威、グルーバー(ルイス・スタッドレン)に面会し、完全な医師のミスであることを確信したギャルヴィンは、廃人となったデボラの不幸な姿を見て、ショックを受けると同時に、これまでにない怒りを感じるのだった。
 
 訴えられた聖キャサリン病院は、カソリック教会の経営で病院の評判が傷つくことを恐れたブロフィ司教(エドワード・ビンズ)は、ギャルヴィンに示談を申し出た。補償金頷は21万ドル。この仕事に執念を燃やしはじめていたギャルヴィンは、この大金を蹴った。事件は法廷にもちこまれることになり、教会側に雇われた被告側弁護士コンキャノン(ジェームズ・メイスン)が動き出した。ある夜、ギャルヴィンは、行きつけの酒場で、謎めいた範囲気をもつローラ(シャーロット・ランプリング)という美しい女と知り合った。離婚して今は独身という彼女を夕食に誘った彼は、その日ギャルヴィンのアパートで一夜を明かした。数日後、判事のホイル(ミロ・オシア)が、示談解決の余地はないかと相談を持ちかけるが、話し合いがこじれ、ギャルヴィンはミーロに悪い印象を与えた。

評決
 
 そんなころ、ギャルヴィンにとって一大事態が発生した。彼の最大の頼みである重要証人のグルーバー医師が、コンキャノンの工作で寝返りをうち、何処かに姿を消してしまったのだ。今さら示談をむし返すことは不可能に近い。窮地に追い込まれた彼の唯一の支えとなったのはローラだった。有利の状況が見出せぬまま開廷の日が来てしまう。事件の焦点は、患者デボラが、なぜ、麻酔マスクの中で嘔吐し、そのために一時的に窒息死した状態になり脳障害を生ずるに至ったかという点にあった。患者が麻酔処置を受ける1時間以内に食事をした場合ならこの種の事故が起こりうる。しかし当夜のカルテには、患者が食事を取ったのは9時間前と示されていた。これなら麻酔処置の過失とはいえない。ギャルヴィンの最後の望みは、なぜか一切の証言をも拒否している当夜の看護婦ルーニー(ジュリー・ボヴァッソ)をくどき落とすことだった。しかし、ルーニーへのアプローチは、すべてコンキャノンに洩れていた。彼は常にギャルヴィンより先回りをしているのだ。誰かが情報を流している・・・。
 
 やがてギャルヴィンは、ルーニーが、当夜カルテに食事時間を書き込み2週間前に病院をやめている看護婦ケイトリン(リンゼイ・クルーズ)をかばっていたことをつきとめた。彼は、ニューヨークにいるケイトリンの居所を探し出しニューヨークに飛んだ。そのころ、コンキャノンの部下としてスパイしていたのがローラであったことを、ミッキーがつきとめた。それを知り愕然とするギャルヴィン。しかし、自分の行動を恥じ、今は真に彼を愛していると告白するローラ。翌日の法廷ではケイトリンが登場した・・・。




原題:The Verdict
公開:1982年(アメリカ)、1983年(日本)
製作国:アメリカ
配給:20世紀フォックス
上映時間:129分


星キャスト
ポール・ニューマン、シャーロット・ランプリング、ジェームズ・メイソン、ジャック・ウォーデン、ミロ・オーシャ、エドワード・ビンズ、リンゼイ・クローズ、ロクサーン・ハート、ジュリー・ボヴァッソ、ジェームズ・ハンディ、ウェズリー・アディ、ジョー・セネカ、ルイス・J・スタッドレン、ケント・ブロードハースト、コリン・スティントン、バート・ハリス


星スタッフ
監督:シドニー・ルメット
製作総指揮:バート・ハリス
製作:デヴィッド・ブラウン、リチャード・D・ザナック
原作:バリー・リード
脚本:デヴィッド・マメット
音楽:ジョニー・マンデル
撮影:アンジェイ・バートコウィアク
編集:ピーター・フランク
美術:ジョン・キャサーダ、エドワード・ピッソーニ
衣装(デザイン):アンナ・ヒル・ジョンストン


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カテゴリー: [アメリカ映画 法廷]

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 映画が大好きで堪らない夢想家です。映画は、喜んだり、怒ったり、哀しんだり、楽しんだり、『喜怒哀楽』で人にもたらしてくれます。その他にも色々な感情を人にもたらしてくれます。そんな映画が大好きです。

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