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映画 《 ヒマラヤ杉に降る雪 》

ヒマラヤ杉に降る雪
 「シャイン」のスコット・ヒックス監督が、戦争と人種偏見に焦点を当てた1999年のアメリカ映画作品。1954年、ワシントン州サン・ピエドロ島。漁師のカール・ハインが水死体で発見され、状況証拠から日系ニ世のカズオ・ミヤモトが逮捕される。カズオの妻ハツエには成す術もなく、やがて裁判が始まるが、事件を追う地元新聞の記者イシュマエルはある真実にたどり着く・・・。

 監督:スコット・ヒックス/出演:工藤夕貴、イーサン・ホーク、鈴木杏 他


星解説
 降りしきる雪が 全てを包み隠そうとも 真実は埋もれない・・・。ペン/フォークナー賞(第15回 1995年)など、数々の賞に輝いたデイヴィッド・グターソン原作の世界的ベストセラー小説 『Snow Falling on Cedars(殺人容疑)』を映画化。制作に参加したエキストラの多数が、実際に1940年代の日系人の強制収容所送りになった日系アメリカ人で構成されたこともあり、作品中において、日系人差別混じりの法廷の内容や日系人の強制収容所シーンを描くにあたって、小説原作作品ながら史実に基づいた仕上がりとなった作品と評されている。

 戦争という大きな時のうねりの中で引き裂かれた、アメリカ人青年と日系人の娘の心の軌跡を、美しいフラッシュバックで謳い上げていく。本作品は、回想シーンの中にさらに回想シーンが登場する上、何人もの心象風景が錯綜する複雑な構成になっている。主に、カナダのブリティッシュ・コロンビア州にある人口800人の小さな町グリーンウッドで撮影された。

ヒマラヤ杉に降る雪


星あらすじ
 湿った強い風に晒された小さな港町を抱く丘には、ヒマラヤ杉が見事な緑を為し、その間には美しい苺畑が広がっていた。その苺畑で賃仕事をするのは、主に日系の移民たちだった。1954年の冬。雪が降り始める頃、この島で、第一級殺人をめぐる裁判が開かれ、一人の日系人が裁かれようとしていた。その年の9月。霧の濃い海で、漁師のカール・ハイン(エリック・タール)が溺死した。死体の頭部には、何かで強く打った傷痕があった。翌日、同じ島の漁師、日系二世のカズオ・ミヤモト(リック・ユーン)が殺人容疑で逮捕される。前夜、カズオは確かにカールと同じ場所で漁をしていて、カールの船からは、カズオの常用しているバッテリーが発見され、逆にカズオの船にはカールの血のついた鈎竿が残っていた。

 弁護士のネルス(マックス・フォン・シドー)は、カールの死因が溺死である以上、頭部の傷は殴られたものとは限らないと主張したが、その傷は日本の“剣道”を連想させた。妻のハツエ(工藤夕貴)は為す術もなく、傍聴席から夫の背中を見つめるだけだった。新聞記者のイシュマエル(イーサン・ホーク)は、取材とはいいながら彼の視線は、自然とハツエに向いていた。幼い日、イシュマエルとハツエは互いに心を許しあった仲で、14歳のハツエは、黒髪の美しい少女だった。雨の日、山道を駆け抜け、ヒマラヤ杉の洞に身を隠すハツエを、イシュマエルは追っていった。初めて過ごす二人だけの時。初めて抱き寄せた肩。初めてのキス。だが、ハツエの母は、白人とのつき合いを許さなかった。それから何年も、洞の中での二人の秘密は続き、それは、少しずつ大人の愛に近づいていった。

ヒマラヤ杉に降る雪

 カズオの家と死んだカールの家の間には、7エーカーの苺畑の土地をめぐって、長年のいざこざがあった。カズオの父が、息子の代になれば土地の所有を認められることを見越して、カールの父親から土地を買う約束をしたが、太平洋戦争が勃発し、約束の代金は途中までしか支払われなかった。約束を交わしたカールの父も死んだ。残った母エッタ(セリア・ウエストン)は、頑として土地を譲らなかった。今は、一旦、人手に渡った土地をカールが買い戻していた。その土地を改めて買い入れようと、カズオはカールに交渉を持ちかけていた。裁判では、この交渉の最中に、二人の間にいさかいがあったのではないかという点が追求された。

 戦争が残した傷痕は、それだけではなかった。1941年、12月。日本による真珠湾攻撃を境に、イシュマエルとハツエの関係も変わってしまった。数か月後、ハツエたち日系の住民は、全員、島を去り、強制収容所に入れられた。苦しい生活の中で、母の言う「肌の色の違い」を痛いほど感じたハツエは、イシュマエルに「あなたを愛していなかった」と書いた手紙を送る。そして、同じ色の肌を持つカズオと結婚した。一方、イシュマエルは、傷心を抱いて戦地に赴き、左腕を失った。復員後も、戦地で惨たらしく死んだ仲間たちの姿がまぶたに焼きついてはなれない。虚無感から抜け出せないままに、彼は亡き父(サム・シェパード)の残した新聞社を継いで記者になった。同じく、アメリカ人の一人として出征したカズオも、今、凍りつくような独房で、自分が殺した若いドイツ兵のことを回想する。カズオには、因果が、こうして自分の身に巡ってきたかのように思われた。

ヒマラヤ杉に降る雪

 雪はやがて吹雪となり、ヒマラヤ杉をなぎ倒す勢いだった。イシュマエルは、1929年の猛吹雪の時の記録を見ようと、灯台へと向かう。そこで、彼は、無線の通信記録から、カールが死んだのとほぼ同じ時刻に、沖合いを大型の貨物船が通過したことを知る。大型船にあおられて、カールの小さな漁船が転覆したとすれば、すべてつじつまが合う。イシュマエルはその無線記録を、そっとポケットに入れる。この無線記録があれば、カズオの無実が証明できる。そう知りながら、イシュマエルの心は揺らいでいた。自分の愛を裏切ったハツエの夫を、今、自分が救うのか。彼の中でハツエに対する愛と憎しみが複雑に交錯した。イシュマエルは、昔、父と一緒に過ごした家に足を向ける。父は、正義の人だった。あの真珠湾攻撃の後、島じゅうにはびこった日系人に対する偏見と、一人で闘った。自分にも、そんな父の血が流れているのだろうか。裁判は、いよいよ大詰め。カズオ自身が証言台に立ち、身の潔白を訴えた。しかし、陪審員の目には、カズオの顔は、10年前の戦争で自分たちを苦しめた、憎い“日本人”としてしか写らなかった。閉廷後、人のいなくなった傍聴席には、必死で祈るハツエの姿があった・・・。



トレーラー


サウンドトラック


星ひと口コメント
雪が降る景色とともに時代に翻弄された人々を映し出し、切切と訴えてきます。
「なぜいつの時代にも恐ろしい出来事が、罪なき人々にわけもなく起きるのか」と・・・。


原題:Snow Falling on Cedars
公開:1999年(アメリカ)、2000年(日本)
製作国:アメリカ
配給:ユナイテッド・インターナショナル・ピクチャーズ
上映時間:127分


星キャスト
イーサン・ホーク、工藤夕貴、リーヴ・カーニー、鈴木杏、リック・ユーン、マックス・フォン・シドー、ジェームズ・レブホーン、ジェームズ・クロムウェル、エリック・タール、サム・シェパード、ケイリー=ヒロユキ・タガワ、ジェリコ・イヴァネク、セリア・ウェストン、リチャード・ジェンキンス


星スタッフ
監督:スコット・ヒックス
原作:デヴィッド・グターソン
製作総指揮:ロイド・エー・シルヴァーマン
製作:キャスリーン・ケネディ、フランク・マーシャル
脚本:スコット・ヒックス、ロン・バス
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
撮影:ロバート・リチャードソン
編集:ハンク・コーウィン
美術:ジャニーヌ・クラウディア・オップウォール
衣装(デザイン):ルネ・アーリック・カルファス
エグゼクティブ・プロデューサー:キャロル・バウム、ロイド・エー・シルヴァーマン


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カテゴリー: [アメリカ映画 法廷]

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 映画が大好きで堪らない夢想家です。映画は、喜んだり、怒ったり、哀しんだり、楽しんだり、『喜怒哀楽』で人にもたらしてくれます。その他にも色々な感情を人にもたらしてくれます。そんな映画が大好きです。

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