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ラストサムライ

ラストサムライ
 トム・クルーズ主演の2003年アメリカ・ニュージーランド・日本合作映画。アメリカ映画ながら、日本を舞台に日本人と武士道を偏見なく描こうとし、多数の日本人俳優が起用された。「勝元」役を演じた渡辺謙は、ゴールデングローブ賞・ならびにアカデミー助演男優賞にノミネートされた。日本での興行収入は137億円・観客動員数は1410万人と、2004年度の日本で公開された映画の興行成績では一位となった。本国のアメリカでは2003年12月1日にプレミア上映されたのち、12月5日に2908館で公開され、週末興行成績で初登場1位になった。

監督:エドワード・ズウィック/出演:トム・クルーズ、渡辺謙、真田広之 他。


星解説
 主なロケ地は姫路市にある古刹、書寫山圓教寺。戦闘場面や村のシーンなどはニュージーランドで、街中のシーンはハリウッドのスタジオで撮影された。冒頭で10秒ほど、長崎県佐世保市の九十九島の遠景が使われている。

 トム・クルーズが演じる主人公ネイサン・オールグレンのモデルは、江戸幕府のフランス軍事顧問団として来日し、榎本武揚率いる旧幕府軍に参加して箱館戦争(戊辰戦争(1868年 - 1869年))を戦ったジュール・ブリュネ。物語のモデルとなった史実には、西郷隆盛らが明治新政府に対して蜂起した西南戦争(1877年)や、熊本の不平士族が明治政府の近代軍隊に日本の伝統的な刀剣のみで戦いを挑んだ神風連の乱(1876年)が考えられる。

ラストサムライ ラストサムライ

 脚本を共同で執筆した監督は、アイヴァン・モリスの『高貴なる敗北 日本史の悲劇の英雄たち』の<第9章.西郷隆盛伝>に影響を受けたことを表明しており、「明治維新の実現に当初貢献しながらも、やがて新政府に反旗を翻した西郷隆盛の美しくも悲劇的な生涯が、我々の架空の物語の出発点となりました」と語っている。

 新政府側では明治天皇の執政という形で大村という人物が登場しており、日本陸軍強化のため西洋化を推し進める描写が見られたが、奇しくも史実では大村益次郎が明治政府のもとで兵制の近代化と日本陸軍の創設に尽力しておりイメージが重なっている。

 これまでの海外映画に見受けられるような、日本人に対する偏見や誤認とは一線を画す作品であることは間違いない。これについては渡辺謙や真田広之らが、俳優という枠に縛られず、日本人から見ておかしいと思えるシーンについては納得がいくまで、スタッフや監督たちと議論を詰めていたことが要因として挙げられる。

ラストサムライ


星あらすじ
 冒頭では、古事記の一説(イザナミとイザナギの神が剣で、日本の国土を生成したと信じている人々の住む国)を引用する形で、日本の国柄を紹介している。その長く深い伝統の空気を打ち破る幕末の近代化が始まりだした。建国以来の剣を信じるものと、新たな洋式鉄砲と軍隊に希望をかけるものの思いに、日本という国は分断されていった。

 南北戦争時代のアメリカ、北軍の士官として参軍したネイサン・オールグレン大尉(トム・クルーズ)は、南軍やインディアンと戦う。その戦争の渦中では、関係の無いインディアンの部族に攻撃を仕掛けたり、インディアンの子供たちを撃ち続けたりした。良心の呵責に悩まされたオールグレンは、トラウマとなった戦場での体験から逃れるように、ウイスキー浸りの生活に陥る。そんな中、日本の実業家にして大臣の大村(原田眞人)はバグリー大佐(トニー・ゴールドウィン)を介し、お雇い外国人として「戦場の英雄」を軍隊の教授職として雇いに来た。大金のオファーに魅せられたオールグレンは、僚友ガント(ビリー・コノリー)とともに日本に行き、軍隊の訓練を指揮する。

 やがて、不平士族の領袖である勝元(渡辺謙)が鉄道を襲ったという報が入った。まだ訓練は出来ておらず、この軍隊では闘えないと抵抗するも、やむなく出動するオールグレン。案の定、隊の練度は低く、サムライたちの勢いに呑まれた部隊はバラバラになり、ガントは落命、オールグレンは勝元らに捕えられるが、勝元は彼を殺さず、妹のたか(小雪)に手当てをさせる。回復してきて村を歩き回り、古きよき日本の人たちの生活の風景を目の当たりにする中で、オールグレンは彼らサムライたちの精神世界に魅せられるようになる。勝元の息子である信忠(小山田真)の村での生活を深めるにつれ、オールグレンは村の人々に急速に心を開いていくが、世話をしてくれる女性、たかはオールグレンに不信感を抱き続ける。

ラストサムライ

 彼女の夫は、戦場でオールグレンにより殺されたからであったが、村の生活に敬意を表すようになったオールグレンに対し、次第にたかは心を開き始め、やがてたかはオールグレンを許すようになる。訓練と談笑と生活の中でオールグレンは心の中に静けさを取り戻し、サムライの村での生活に神聖なものを感じ始める。またオールグレンは、氏尾(真田広之)との剣合わせで、はじめて引き分けることができた。これを機に、オールグレンは氏尾や村の男たちからの信頼を急速に勝ち取る。そんな中、村の祭りが行われ、ふだんは怖く厳しい村の首領・勝元が道化を演じる舞台を見て皆が笑いあっているスキを狙って、大村が差し向けたとおぼしき間諜が密かに村に近づき、襲撃を試みる。オールグレンと勝元・村人は心を一にして間諜と戦い、ついにオールグレンは村人と味方になった。

 やがて春を迎えて雪が溶け道が開いた頃、政府に呼び出されて勝元一行は東京へ出向く。疑いと警戒の目で一団の行進を見つめる大村。一行の中にオールグレンが居ることを見つけて、ほっと笑顔をもらす通訳・写真家・著述家のグレアム。東京でオールグレンが見たものは、すでに立派に訓練され、軍備も充実した政府軍の姿であった。街に出たオールグレンは、銃を掲げ不遜な態度で振る舞う軍人が、信忠の剣を奪い、髷を切り落とす場面に出くわす。そんなオールグレンに、大村は刺客を差し向ける。一方の勝元は、廃刀令にしたがって刀を捨てるよう大村に迫られる。勝元は判断を明治天皇(中村七之助)に仰ぐが、天皇は気弱さから目をそむけてしまう。刀を捨てない勝元は、東京にて謹慎となる。

 オールグレンは、大村の不平士族討伐軍の指揮官就任の申し出を断り、日本での職・役割を終わらせアメリカへ帰ろうとするが、大村の差し向けた刺客に襲われ、さらに謹慎先で勝元が政府の刺客に襲撃を受けた事を知り、信忠ら村の一軍やグレアムと共に勝元を助け出す。しかしそこで、信忠は警備兵に撃たれ、帰らぬ人となり勝元一行は村へ敗走する事になる。もはや、政府軍と勝元達反乱軍との対決は免れぬものとなった。意を決したオールグレンは反乱軍の一員として、政府軍に一矢報いる事を決めた・・・。



トレーラー


サウンドトラック


星ひと口コメント
日本人として、史実などの違いがあっても、アメリカ・ハリウッドに情熱を持って、日本の魂を伝える本作品を製作してくれた事に敬意を表したいと思います。
日本の製作で、日本人スタッフによる、最近見られなくなった本作品のような作品を製作してほしいものです。


原題:The Last Samurai
公開:2003年
製作国:ニュージーランド、アメリカ合衆国、日本
配給:ワーナー・ブラザーズ
上映時間:154分


星キャスト
トム・クルーズ、ティモシー・スポール、ビリー・コノリー、トニー・ゴールドウィン、渡辺謙、真田広之、小雪、小山田真、池松壮亮、湊葵、原田眞人、中村七之助、福本清三、高良隆志、菅田俊、伊川東吾、二階堂智、伊藤俊彦、ウィリアム・アザートン


星スタッフ
監督:エドワード・ズウィック
製作総指揮:テッド・フィールド、チャールズ・マルヴェヒル、リック・ソロモン、ヴィンセント・ウォード
製作:トム・クルーズ、トム・エンゲルマン、スコット・クルーフ、ポーラ・ワグナー、エドワード・ズウィック、マーシャル・ハースコヴィッツ
原案:ジョン・ローガン
脚本:ジョン・ローガン、エドワード・ズウィック、マーシャル・ハースコヴィッツ
音楽:ハンス・ジマー
撮影:ジョン・トール
編集:スティーヴン・ローゼンブラム、ヴィクトール・ドュ・ヴォイス
美術:リリー・キルヴァート
衣装(デザイン):ナイラ・ディクソン


星受賞歴
第46回ブルーリボン賞:特別賞(渡辺謙)
第13回日本映画批評家大賞:助演男優賞(渡辺謙)


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 映画が大好きで堪らない夢想家です。映画は、喜んだり、怒ったり、哀しんだり、楽しんだり、『喜怒哀楽』で人にもたらしてくれます。その他にも色々な感情を人にもたらしてくれます。そんな映画が大好きです。

 俳優スティーブ・マックイーン(Steve McQueen)を敬愛しております。

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